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アネモメトリ -風の手帖-

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特集 地域や風土のすがたを見直す、芸術の最前線

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#95
2021.04

文化を継ぎ、培うということ

3 しなやかな糸を束ね、次代につなぐ 京都・祇園町

祇園にオープンした私設美術館「ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM」( 以下ZENBI ) を取り上げる最終回。江戸期から続く老舗菓子店・鍵善がひらいた小さな美術館では、ゆかりの深い木漆工芸家・黒田辰秋の作品を収蔵・展示することを中心に、現代美術家や工芸家の展示など、さまざまな企画もすすめられている。いずれも、これまでの鍵善とのかかわりから発展的に考えられているものだ。ミュージアムショップ「Zplus(ジープラス)」もまた、鍵善とディレクター、作家たちのつながりを織りなすように、ここにしかないものづくりを行なっている。
ZENBIの誕生には、その向かいにあるZENビルも大きくかかわっている。鍵善が2012年にはじめた「ZEN CAFE」の入っている建物で、ここでの関係性や経験の積み重ねがZENBIにもつながっていった。
新しい場で新しいことを始めるのではなく、これまでのつながりを育てていく。そのつながりのありようをひもときながら、ZENBIとその周辺をあらためて眺めたい。

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