アートとともにひと、もの、風土の新しいかたちをさぐる

アネモメトリ -風の手帖-

特集 地域や風土のすがたを見直す、芸術の最前線

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#158
2026.07

移住と仕事のいま2026

1 海外からの移住 異なる暮らしを接続する 奈良県東吉野村

「移住と仕事のいま」というタイトルで、東吉野村を特集したのは2017年。都市を離れ、全国各地の村や町に移り住み、仕事をする人たちが増え始めた頃だった。
その頃、東吉野村には30代や40代のクリエイターが移り住むようになっていた。奈良の山深くにあり、清い水と空気に満ちたこの村は、人口が2000人を割り込む過疎の村でもあった。しかし、その土地を目指して、ものづくりする人たちがやってきたのだ。
そこには、行政の事業「奥大和クリエイティブビレッジ構想」と公設民営のシェアオフィス「オフィスキャンプ東吉野」の存在が大きくかかわっている。自然豊かな土地は、クリエイターにとって魅力的だ。それならば、彼らが東吉野村に来やすいしくみをつくればいい、と始まった。シェアオフィスはその拠点である。
当時、奈良県庁に在籍していた福野博昭さんと、デザイナーの坂本大祐さんが共同で企画を進めるなかで、東吉野村の役場なども積極的にクリエイターの移住をバックアップするようになる。そうして、彼らが思っていた以上の人の動きとつながりが生みだされていった。
これらの取り組みが始まったのは2014年だから、2026年で10年以上。人口は1300人ほどに減っているが、移り住むクリエイターは未だ少なくない。そのなかでも、ここ数年で目立っているのが外国からの移住だ。イギリス、アメリカ、メキシコなどから、デザイナーや陶芸家、アーティスト、民俗文化の研究者をはじめ、多彩な面々が集まっている。
彼らは、どんなきっかけでこの村にやってきて、どのように暮らしと仕事を成り立たせているのだろうか。また、村にどのような変化をもたらしているのだろうか。
今回の特集では、4組の外国人移住者を2回にわたって紹介し、最後に坂本大祐さんのインタビューを掲載する。初回となる今回は、廃屋をなおして生活を営み、吉野の文化や産業にもかかわる2組を取り上げる。「なんでもつくる」つくり方もそれぞれだ。

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