これまで取材してきた地域の現在を伝える特集、今回で一区切りとなります。
3回目は、隠岐諸島の海士町(あまちょう)です。財政破綻寸前、人口減少も続いていた沖合の離島でしたが、前町長時代に再生し、さまざまなかたちでひとが集まってくるようになりました。独自の教育カリキュラム、特産物の販売、知的研修……。海士町独自のユニークな取り組みが行われてきましたが、2020年春以来、ひとの行き来が難しくなってから、どのような変化が起こったのでしょうか。
今回は、まちのキーパーソンのひとりに集中的に話を伺いました。移住者である彼は、「まちへの愛着」を、どのように発展的に持ち続けているのか。かかわるひとり、ひとりを大切にしながら、新たなステージに進んだプロセスを紹介します。書き手は前回に引き続き、ノンフィクションライターの近藤雄生さんです。