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アネモメトリ -風の手帖-

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#77

鉄道のまち、大宮
― 埼玉県さいたま市

東京駅を出発する東北・北陸方面行きの新幹線(5路線)は、大宮駅に停車して、ここで分岐し各方面に向かっていきます。
さいたま市の中央部に位置する大宮駅は、東日本の玄関口とも言われる全国有数のターミナル駅です。1日平均の乗降客数は25万人以上を数え、JR東日本管内でも8位(2016年度)に入るなど多くの人に利用されています。また、駅周辺は県内一の繁華街で、大宮の名前の由来となった武蔵一宮氷川神社も、歩いて15分程の所にあり参拝客で賑わっています。
大宮はかつて門前町、中山道の宿場町として栄えましたが、明治時代になって鉄道網の整備が活発になると、日本の重要幹線が分岐する交通の要衝となりました。昭和に入って、鉄道整備がさらに進むと人口が飛躍的に増加し、現在も、鉄道のまち、商業のまちとして発展を続けています。
2007年には、大宮区大成町にJR東日本創立20周年を記念して鉄道博物館がオープンしました。全国の鉄道ファンが注目する、さいたま市で1番の観光名所となっています。私が訪れた日は平日だったこともあり、来館者は少なくゆったりと見学することができました。職員の方に伺うと、土日などの休みには子どもたちでいっぱいになるそうです。
メインの広大な車両ステーションには、実際に使われていた貴重な車両が所狭しと展示されており、車両の内部が見学できるものもあります。奥の展示室には、懐かしい夢の超特急”0系新幹線も展示されていて、鉄道に詳しくない私でもワクワクしながら見て回ることができました。
他にも、大規模な鉄道ジオラマや実物の運転台を使用したシミュレーター、実物の小型模型の展示とともに辿る歴史年表、子どもたちに人気のミニ運転列車、鉄道の仕組みを学ぶ科学ステーションなど、展示品が大変充実しているため半日では見学しきれないほどの内容でした。その他細かい所にも鉄道に関わる意匠が凝らされているので、是非見つけてみてください。

(小野行幸)

鉄道博物館
http://www.railway-museum.jp/

参考
さいたま市
http:// www.city.saitama.jp/

JR東日本
http://www.jreast.co.jp/passenger/

東北・北陸方面新幹線路線図

東北・北陸方面新幹線路線図

鉄道博物館の車両ステーション

鉄道博物館の車両ステーション

”夢の超特急”0系新幹線

”夢の超特急”0系新幹線