アートとともにひと、もの、風土の新しいかたちをさぐる

アネモメトリ -風の手帖-

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文化芸術関連参考URL紹介8

 以前、美術館や図書館などのデジタルアーカイブを紹介しましたが、今回は文化や芸術、音楽に関する動画(番組)を制作、蓄積し、配信しているウェブサイトをいくつか見てみたいと思います。それらのサイトを通して、教育目的で独自に制作されたものやテレビ番組の一部など、さまざまな種類の動画を閲覧することができます。関心に合ったチャンネルを見つけることができれば、語学の学習に役立てることもできそうですね。

-AIT
http://www.a-i-t.net/ja/

 このウェブサイトは、現代アートや視覚芸術にたいする理解を深めたり、芸術に関わるひと同士の交流を深めたりする活動をおこなっているNPO法人のものです。この団体の活動のひとつに、これまでとは異なる視点からアートを見ることを目的とした教育プログラム(MAD)があります。Home→Free MADのページでは、その講義の一部が無料で公開されています。内容は1900年から2003年までのおよそ100年分の美術史を概観するもので、30分程度の講義がおよそ60本公開されています。現代美術の流れを確認するのに役立つと思います。

-ina. fr【フランス語】
http://www.ina.fr/

 これは、1975年に設立されたフランス国立視聴覚研究所が提供する動画アーカイブです。公開されている動画は文化や芸術に関するものに留まらず、政治、スポーツ、娯楽、科学技術、アニメ、歴史など多岐に渡ります。Home→Thèmesから見たい動画のテーマを絞り込むことができます。とはいえ、テーマで絞っても膨大な量の動画があるので、なにかキーワードを考えて検索したほうが良いでしょう。また、スマートフォン用のアプリも配信されており、それをダウンロードすれば電車のなかやカフェなど、好きなときに好きなところで動画を閲覧することができます。アプリを提供している海外のTV局はたくさんあるので、ぜひ好きな国や好きな言語のものを探してみてください。

-Arte【フランス語・ドイツ語】
http://www.arte.tv/fr
http://www.arte.tv/de

 フランスとドイツの国境であるライン川沿いの街、ストラスブールに拠点を置き、文化、芸術系の番組制作をおこなっている局のウェブサイトです。フランスとドイツをおもな活動対象としながら、ヨーロッパ全体の文化を扱う番組を制作しています。ウェブサイト上では、放映された番組を閲覧することができますが、どのような番組があるのかを把握するまでは自分の関心に合った動画を見つけるのは少し難しいかも知れません。トップページの検索欄にキーワードを入れてみるか、ProgrammesのページのÉmissionA-Z(ドイツ語ページならSendungenA-Z)から気になる番組を探してみるのが良いでしょう。

-C music TV【英語】
http://www.cmusic.tv/

ロンドンに拠点を置き、クラシックや映画のサウンドトラックなどを扱った番組を制作している局のウェブサイトです。サイト上では番組案内を閲覧したり、紹介しているアーティストや映画の検索をおこなったりすることができます。動画の配信はYouTubeのチャンネルを通しておこなっています(ページを下までスクロールさせると、チャンネルへのリンクがあります)。YouTubeにチャンネルをもっている局はほかにもたくさんあるので、探してみましょう。
 また、必ずしも動画配信をおこなっているものだけではありませんが、世界中のTV局を紹介しているウェブサイトがあります(イカす! ブロードバンド天国:http://ikaten.squidtv.net/)。文化、芸術だけでなく、政治やスポーツ、歴史について、日本の局とは異なる視点で取りあげているものも多数あるはずです。多少言葉がわからなくとも、映像として見るだけでわかる違いもあると思います。ぜひ映像の力を借りて、世界を見るときの視野を広げてみてください。

(井岡詩子)