アートとともにひと、もの、風土の新しいかたちをさぐる

アネモメトリ -風の手帖-

特集 地域や風土のすがたを見直す、芸術の最前線

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#83
2020.04

自分でつくる公共 グランドレベル=1階の試み

3 点から面へ、回遊できるまちのつくられかた 東京・森下、浜町

東京墨田区の下町・森下にある家事室のある喫茶店喫茶ランドリー。そこには、個人がそれぞれやりたいことやできることをもちよって、分かち合うことから成り立つ公共があった。それはまわりにも広がって、訪れるひとのあいだにつながりを生み出し、まちのなかにひとの居場所をつくり出していた。

取材中、スタッフのモコさんからこの界隈の新しい動きについても伺うことができた。レコード販売やDJイベントをしているコンビニ(通称「レコードコンビニ」 )や、昼間は活版印刷で夜は立ち飲み屋になる「リズムアンドベタープレス(Rhythm and  Betterpress)(通称「活版立ち飲み」)と面白いところもあるという。
地理的は、隅田川を挟んで西にレコードコンビニ、東に活版立ち飲みがあり、2軒とも喫茶ランドリーから歩いていけて、喫茶ランドリーの田中さんや大西さん、お客さんたちもよく訪れるそうだ。
あたりをぶらぶらしてみた限りでは、静かな住宅街という印象だったので、そんなお店があるとは思いもよらなかった。喫茶ランドリーだけでなく、面白そうな、業態も新しい場があるなんて。このまちの変化に興味を持ち、さっそく訪ねてみることにした。

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隅田川の西側が、レコードジャケットやエレキギターがディスプレイされた通称「レコードコンビニ」のある浜町エリア。東側が昼は活版印刷、夜は立ち飲み屋となる「リズムアンドベタープレス」のある森下エリア。「面白くて、楽しい」場が徒歩15分圏内に点在している