前号に続き、福島県福島市の「福島わらじまつり」(以下、わらじまつり)を取り上げる。
音楽家の大友良英さんによって行われた祭りの大改革は、大友さんの発案で、脚本家の渡辺あやさんが書いた「わらじまつり物語」を土台に進められた。この物語を基に、踊りが創作され、太鼓や笛の楽団(太鼓隊)が生演奏を行ういきいきとした祭りが新生したのだった。
市民が楽しむローカルな祭りから、21世紀型の福島を代表する祭りへ。2019年のお披露目以来、コロナ禍による中断を経て、2022年は実質的に改革後初めての実施となった。
祭りは無事終わったが、それはまた、新たな始まりでもある。21世紀の祭りとはどうあるべきか。数十年後、百年後を見すえて、祭りはどのように発展的に持続していけるのか。
祭りの2日目、3日目をレポートしつつ、大友さんや運営側の話を聞いていきたい。
前号と重複するが、最初に「わらじまつり物語」を置いておきたい。今回もまた、物語が話の軸となってくるからだ。上記をクリックすると文字だけのバージョンもあるので、そちらもどうぞ。