特集「食と農の循環をつくりなおす」では、「小さいものと、小さいものをつなぐ」「少量生産と少量消費をつなぐ」というコンセプトで立ち上がった農業の会社、徳島・神山町のフードハブ・プロジェクト(以下、フードハブ)の取り組みについて紹介してきた。
フードハブの4つの活動領域、「育てる」「つくる」「食べる」「つなぐ」のうち、1回目は「つくる(料理・加工品)」「食べる(食堂、パン・食料品店)」について、2回目は「つなぐ(食育)」についてフォーカスした。最終回では、フードハブの活動の基盤となる「育てる(農業)」を中心に取り上げる。
フードハブでは、農業を通じて景観を守り、地域の農業と食文化を次につなぐ農業者を育てる「社会的農業」によって地域に貢献することを活動の軸に置いてきた。立ち上げから6年間、社会的農業の実践を通して目指しているのは、どんな未来なのだろうか。これまでの活動を振り返りながら、現時点で感じていること、今後考えている展開について、共同代表の白桃薫さんと真鍋太一さんのおふたりにお話を伺った。