2021年に開催予定の東京オリンピックでは、追加種目として「空手」が実施されます。
そんな空手は琉球王国で誕生しました。
明治以降、本土に紹介され、昭和初期には著名な空手家がハワイなどで指導を行うなど、世界中に広まっていきました。
全日本空手道連盟の2018年の資料によると、空手の愛好者は世界中に1億3000万人以上おり、世界空手連盟には194の国と地域が競技団体として加盟しているそうです(1)。
沖縄では、空手の発祥の地ということを広く発信するため、様々な取り組みがなされています。
1997年には「沖縄の空手・古武術」の保持者として「沖縄県指定無形文化財 保持者」に3名の方が指定されました。
2005年、沖縄県議会は10月25日を「空手の日」として定めました。空手の日近くには空手に関するイベントが行われています。
2016年10月23日には、那覇市の国際通りで3979人が空手の集団演武を行いギネス新記録を樹立しました(2)。
2017年には「沖縄空手を独自の文化として保存・継承・発展させるため、 『空手発祥の地・沖縄』を国内外に発信し、空手の真髄を学ぶ拠点」として、豊見城市に「沖縄空手会館」が開館しました。
2020年の空手の日は、新型コロナウイルスの影響で、人が集まるイベントは行われませんでしたが、沖縄空手会館では無形文化財保持者が奉納演武を行い、それに続く記念演武では沖縄県内、日本国内の代表者とともにオーストラリア、ロシアの道場からも代表者が参加し、演武を行いました。この様子はYouTubeで発信されました(3)。
最後に「沖縄空手会館」をご紹介します(4)。
沖縄空手会館には道場、鍛錬室、研修室の他に、別棟で特別道場「守禮之館(しゅれいのやかた)」があります。高段者の昇段試験や、空手の日などの演武などで利用される赤瓦屋根、板張りの壁面でできた道場です。
資料室には空手の歴史の資料展示やシアターなどのほかに、空手の鍛錬を楽しく体験できるコーナーなどが併設されています。
沖縄空手会館は空手発祥の地「沖縄」を発信する拠点として活用されていくことでしょう。
(儀間真勝)
(1)
空手のルールと競技人口 全日本空手道連盟
https://www.jkf.ne.jp/wp-content/themes/jkf-tfif-child/document/other/for_media_document.pdf
(2)
沖縄で空手のギネス新記録 3973人が集団演武 沖縄タイムス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67855
(3)
沖縄空手イベント YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC176Q7L3JfTmYBzDDPk2UhA
(4)
沖縄空手会館
http://karatekaikan.jp/