8月号、9月号と、個人や個人店が主催する小さな市を取り上げてきた。いずれも京都・西陣で、地域に根ざし、ひととのつながりを育み、伝えたいことをじわじわと伝えながら、それぞれのペースで市を続けてきている。
今回は、市を通して、新しい経済や流通のかたちをさぐる最終回として、さまざまな市やマルシェを手がけている女性に話を伺ってみた。こぢんまりしたローカルな市から始まって、仲間とつくり上げる大きなイベント、時間をかけて手探りで進めるマルシェ……。「山ト波」鷹取愛さんのやってきたことの幅はかなり広い。
いくつかの市を通して、そのつくりかたをはじめ、市のありかたやその可能性について、多方面から探っていきたい。
- 1)東京から京都へ ひとりで市を始める / prinzの春市、秋市
- 2)みんなで考え、みんなで行う / 左京ワンダーランド
- 3)素人的な感覚で、誰もが楽しめる環境を/ 太陽と星空のサーカスin京都
- 4)地元のひとと、関係性をじっくり築く / KIRIマルシェ1
- 5)すぐに結果は出なくても 市をめぐる実験 / KIRIマルシェ2
- 6)時間をかけ、熱意をもって「その先」をつくる