オーストリアの建築家アドルフ・ロースは、12月10日、チェコのブルノで生まれました。ドレスデンで学んだのちにアメリカ、シカゴを訪れますが、そのときモダニズムの建築家ルイス・サリヴァンに出会ったと言われています。ルイス・サリヴァンの建築理論は「形式はつねに機能にしたがう」。のちにロースは、オットー・ワーグナーの「芸術は必要にのみしたがう」という主張を推し進め、「装飾は犯罪である」と宣言しますが、ここにサリヴァンの影響があることは間違いないでしょう。
ロースの代表的な建築作品は、カフェ・ムゼウムやアメリカン・バー、ロースハウス、ミュラー邸など。クーナー邸、ルーファー邸、シュタイナー邸に関しては、以下のサイトで平面図と写真を閲覧することができます(クーナー邸は平面図のみ)。
-ArchitectureWeek : design and building in depthe
http://www.greatbuildings.com/architects/Adolf_Loos.html
また、レクチャーや新聞などにも発表の場をもっていたロースの建築理論には、つぎの著作で触れることができます。
○『装飾と犯罪』伊藤哲夫訳,中央公論美術出版,2005年。
○『アドルフ・ロース著作集1 虚空へ向けて』加藤淳訳,編集出版組織体アセテート,2012年。
アドルフ・ロースに関する文献については、以下のサイトが参考になります。興味をもった方はぜひ、英語やドイツ語の文献も手に取ってみて下さい。
-今村創平「素顔のアドルフ・ロースを探して」(10plus 1 web site)
http://10plus1.jp/monthly/2006/03/10162843.php