この度、こども芸術学科プロジェクトとして、鹿児島県の社会福祉施設SHOBUにある「工房しょうぶ」の取り組みを紹介します。そこには、こども芸術学科の理念にある、「なぜ人は表現するのか」、そして「人が全的に成長する上で芸術の果たす役割と可能性」を考えるための重要なヒントがあるからです。 まず、これらの作品群。誰かが決めたルールに従って作業するのではなく、一人ひとりのやりたい気持ちを尊重する環境が整えられた中で、黙々と彼らの創作は進行します。その日々の痕跡には、彼らが呼吸した時間が凝縮し、圧倒的な存在感をもって迫ってきます。さらに、完成した作品に当の彼らの多くは全く関心を示さず、ただつくるための瞬間に幸福を感じているということに驚かされるのです。 そして、障がいをもつ人達の行為の痕跡をシャツに仕立てるなど、積極的な関わりをもって作品化し、展覧会の開催や商品としての流通などヘと繋ぐ、芸術する心を持ったスタッフの存在です。お互いを尊重した、コラボレーションするユニークな支援のあり方こそが共存という重要なキーを担っています。
会期:2013年9月26日(木)~2013年10月12日(土)
会場:京都造形芸術大学瓜生山キャンパス・ギャルリ・オーブ
入場料:無料
主催:こども芸術学科 http://www.kyoto-art.ac.jp/production/?author=13
展覧会URL:http://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=11634