日本近代洋画家の父と呼ばれる黒田清輝は、1866年8月9日、薩摩藩士の子として現在の鹿児島市に生まれました。6歳のときに上京、1884年から1893年にはフランスへ留学しました。当初、留学の目的は法律を学ぶことでしたが、留学中に画家への転向を決めます。留学中の1891年には、《読書》がフランスの展覧会で入賞しました。帰国後は、印象派を取り入れた「外光派」の画家たちのための美術団体・白馬会の発足や、東京美術学校西洋画科の教員へ就任など、日本における洋画の発展を支える人物となりました。代表作は、重要文化財に指定されている《湖畔》(1897)、《智・感・情》(1899)や絶筆となった《梅林》(1924)など。
黒田清輝の遺産の一部をもととして、東京、上野公園の近くに黒田記念館が設立されました。現在、黒田記念館は東京国立博物館の管轄にあります。黒田記念館のウェブサイトには東京文化財研究所のアーカイブへのリンクがあり、そこから黒田の作品や日記、白馬会関係の新聞記事などを閲覧することができます(ホーム→黒田清輝の作品について、ホーム→研究資料)。
-黒田記念館
http://www.tobunken.go.jp/kuroda/
-東京文化財研究所
http://www.tobunken.go.jp/index_j.html
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