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アネモメトリ -風の手帖-

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世界の展覧会*14

世界ではいま、どのようなアートに注目があつまっているのでしょうか。現地まで観に行けるわけではないけれど、知っているとなんだか嬉しい。どこか遠くの土地で開催される展覧会の情報をご紹介します。

Creative Africa (フィラデルフィア美術館)
http://www.philamuseum.org/exhibitions/838.html
五つの展覧会を通してアフリカ大陸の文化を総観する大規模な試みがなされています。展覧会のテーマは、1500年代から1900年代にかけて西アフリカおよび中央アフリカでつくられた工芸品や作品、現代の写真、ファッション、建築、そして織物の伝統技術についてです。20世紀までの作品を現代の視点から再評価することを目的としたひとつめの展覧会では、ベニン王国の象牙の彫刻や儀式に用いられた道具、クバの織物や水差しなどが出品されています。これらは、ペンシルベニア大学考古学人類学博物館(Penn Museum)のコレクションです。
現代の写真をテーマとした展覧会では、とりわけアフリカの都市を写したものに的を絞っています。写真に捉えられているのは、カイロ、ナイロビ、ラゴス、ヨハネスブルグやバマコ、トンブクトゥです。ファッションの分野で取りあげられているのは、西アフリカと中央アフリカのファッションに大きな影響を与え、現在は世界的に展開しているオランダのブランド、ブリスコ(Vlisco)。ブリスコがアフリカのテキスタイルの発展に寄与していることに鑑みれば、織物技術についての展覧会と併せて見たい展覧会です。建築の展覧会では、ディエベド・フランシス・ケレ(Diébèdo Francis Kéré, 1965-)という現代の建築家の仕事に着目しています。アフリカのひとびとの生活と文化を、歴史的な視点と現代的な視点から浮かび上がらせようとする、興味深い企画と言えるでしょう。2016年5月14日から9月25日まで。

以下に、この展覧会のテーマに関連するウェブサイトを挙げます。ぜひ参照してみてください。
-Penn Museum(ペンシルベニア大学考古学人類学博物館)
http://www.penn.museum/
-Vlisco(ブリスコ)
https://www.vlisco.com/en
-Kéré Architecture(建築家ディエベド・フランシス・ケレのウェブサイト)
http://www.kere-architecture.com/