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アネモメトリ -風の手帖-

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#143

沖縄の闘牛
― 沖縄県うるま市

沖縄では各地で闘牛が行われています。
沖縄の闘牛はスペインのそれとは異なり、牡牛同士を戦わせるものです。体重別に取り組みが決まり、戦意を失い逃げ出した方が負けです。
闘牛の歴史をみると、明治期にはすでに沖縄各地で行われており、昭和10年には、農作業に支障がでると県の指導が入るほど、闘牛が盛んだったことが伺えます(1)。
沖縄戦後、闘牛は民衆の娯楽として復活し、1960年代に大ブームになりました。
その時代に活躍した牛に「ゆかり号」という牛がいました。41連勝、6年間無敗の大横綱です。ゆかり号の取り組みの日には1万人以上の人々が闘牛場にかけつけたそうです。自分の子供に「ゆかり」と名前をつける人が現れるほどの、社会現象をおこしました(2)。ゆかり号の活躍を紹介した映像からは、闘牛に熱中する当時の様子が伝わります(3)。
現在でも、沖縄の闘牛は盛り上がりを見せています。
2007年には、うるま市に、屋根の付いた全天候型の施設で闘牛も開催できる「石川多目的ドーム」(写真1)が完成します。全島チャンピオンを決める大会などはここで行われます(4)。闘牛の盛んなうるま市は、2018年に伝統文化である闘牛を無形文化財として指定しました(5)。
石川多目的ドームの前には「闘牛の里」の碑(写真2)や「名牛ゆかり号」の碑があります(写真3)。
地域の人々の娯楽であった闘牛は、観光資源として観戦ツアーも組まれ闘牛の魅力を様々な方法で伝えてくれる人々の存在も。
闘牛一家に産まれ、『闘牛女子』という写真集まで刊行したフリーカメラマンの久高幸枝さん(6をはじめ、コミュニティFM「FMうるま」の闘牛実況アナウンサーがYoutubeで情報発信をしていたり、闘牛をもとにした「闘牛戦士ワイドー」という地域ヒーローまで登場しています。リンク先特設サイト(8)を是非みてください。力の入れようと完成度の高さに驚くと思います。また、新型コロナウイルス感染防止を呼びかける映像も公開されています(9)。
沖縄の闘牛は多様な広がりを持ちつつあります。

(儀間真勝)

(1)
闘牛 in Okinawa
http://www2u.biglobe.ne.jp/~office21/history.html

(2)
琉球新報Web News 沖縄あるある 60年代「ゆかりさん」 その由来は…!?
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-271099.html

(3)
栄光のゆかり号

(4)
うるま市 いいなぁうるま市 闘牛を観戦しよう!
https://www.city.uruma.lg.jp/sp/iina/2394

(5)
うるま市 うるまの宝物 市指定の文化財
https://www.city.uruma.lg.jp/sp/bunka/2401

(6)
沖縄タイムス+プラス 「闘牛女子」久高幸枝さん、写真集第2弾発刊 飼っていた闘牛との思い出もhttps://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/126606

(7)
伊波大志の闘牛列伝 FMうるま

(8)
闘牛戦士ワイドー
http://waido.net/

(9)
【闘牛戦士ワイドーのテーマ ~ウイルス撃退ver~】 新型コロナウイルス感染を防ぐ為に!!

(写真1)石川多目的ドーム

(写真1)石川多目的ドーム

(写真2)「闘牛の里」碑

(写真2)「闘牛の里」碑

(写真3 )「名牛ゆかり号」碑

(写真3)「名牛ゆかり号」碑