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アネモメトリ -風の手帖-

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土方巽(1928‐1986)と暗黒舞踏

舞踏家や振付家、演出家として活躍した土方巽は、1928年3月9日、秋田市生まれです。「舞踏とは命がけで突っ立つ死体」という言葉を遺し、前衛舞踊のひとつの形式である暗黒舞踏(世界ではButohと呼ばれています)を確立させました。代表作は「禁色」(1956)、「静かな家」(1972)、「東北歌舞伎計画一~四」(1985)など。以下では、土方巽記念アスベスト館から譲り受けた資料を保管するアーカイヴと、暗黒舞踏について書かれた記事を紹介します。

-慶應義塾大学アート・センター 土方巽アーカイヴ
http://www.art-c.keio.ac.jp/old-website/archive/hijikata/
1998年に設立されたアーカイヴです。土方巽の紹介と関連する資料の収集、研究をおこなっています。ウェブサイトでは、「土方巽について」のページから年譜や活動についての記事、「舞踏資料データの閲覧」のページから作品上演の年譜や公演ポスターなどの資料を閲覧することができます。

-暗黒舞踏 土方巽、大野一雄の創造した前衛舞踏の今 (BIRD YARD)
http://www.albatro.jp/birdyard/movie-live-action/butoh/index.htm
デザイン会社アルバトロデザインが運営しているブログです。このページでは、暗黒舞踏とはなにか、その始まりと現在の動向が紹介されています。暗黒舞踏を定義することは容易ではありませんが、ここでは舞台写真と映像が多く取り上げられており、理解に役立てることができるでしょう。残念ながらこのブログの更新は止まっているようですが、このページのほかにも「イラスト・アート」「映像」「建築デザイン」などをキーワードとした読み応えのある記事が公開されています。

-『暗黒舞踏:西洋と対極のダンス』土方巽・山海塾 (日本美学研究所)
http://bigakukenkyujo.jp/blog-entry-25.html
-『暗黒舞踏:言語化を拒否する身体』大野一雄・折口信夫 (日本美学研究所)
http://bigakukenkyujo.jp/blog-entry-26.html
日本美学研究所は、美学文芸誌『ESTHÉTIQUE』を発行しています。うえの二本の記事では、暗黒舞踏の特徴をそれぞれ西洋と日本の表現方法の対立、言語と身体の対立から捉えています。山海塾、イムレ・トルマン、大野一雄の上演映像が紹介されており、暗黒舞踏という様式の広がりを確認することができるでしょう。