今回から3号連続で、台湾・台南を取り上げる。
これまで本誌は「地域の風土とアート、ものづくり」のありかたを知るべく、日本各地をめぐってきた。ここで、さらに東アジアも視野に入れることで、私たちが今、どこにいるのかをあらためて考えてみたいと思ったのだ。
台南は台湾で最初に首府が置かれたまちであり、文化的な古都でもある。ここ数年で、芸術祭やアートプロジェクトもさかんに催されているが、まちとひととアートはどのように関わり、どのような変化をもたらしているのだろうか。
こぢんまりしたまちでは、少し歩いているだけで、この場所に積み重ねられてきたものが浮かび上がってくる。キーパーソンに話を伺いながら、ここで育まれるアートとまちの関係を探っていきたい。
風信帖