前回に続き、「Water Calling」を取り上げる。
京都の水に関するプロジェクトで、「水のことを知りたい、知ってもらいたい」という思いから、キュレーターの永井佳子さんがデザイナーのイザベル・ダエロンさんに声をかけて2022年に始まった。
前回は、2025年1月から2月にかけて、京都の無鄰菴という水にゆかりの深い場所で開催された展覧会を取り上げた。時代も場所も、伝説も事実も入り混じる水のありようをどのように伝えるか、ドローイングからアプローチする立体的な内容だった。
今回は、プロジェクトの経緯と背景にフォーカスする。企画が最初にはっきりとした形をなしたのは、2023年の書籍の出版だった。その後の多様な手法の柔軟な組み立て、目指す目的などについて、永井さんとダエロンさんに取材した言葉のなかから探ってみたい。
なお、ダエロンさんへのインタビューは、オンラインで行った。