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#83

尾道の夏の風物詩「土曜夜店」
― 広島県尾道市

6月から7月の毎週土曜日に開かれる「土曜夜店」は、尾道の夏の風物詩です。JR尾道駅を降りてすぐの商店街入口から東に向かって、屋台や地元飲食店の手作り軽食、ゲームが並びます。
実は40年以上の歴史があるというこの夜店は、商売を度外視して、お客さんとのコミュニケーションを重視するスタイル。極力外部の屋台を入れずに手作りの食べ物を売り、商店街の方々がアイデアを出しあってゲームを企画をしてきたそうです。例えば、立ち上げ当時から今でも現役なのが「大糸つりゲーム」。長い紐の先にお菓子がつけてあり、その紐を束ねた中から1本だけ選ぶというシンプルなゲームですが、背の高い装置にすることでお菓子が目の前に釣り上がるように工夫されています。他にも、ヤカンの底にキャスターを付けて滑らせ、的に入った点数で景品が決まる「ヤカーリング」というゲームが出た年もありました。手作りのゲームが、なんともほのぼのしています。
立ち上げメンバーのひとりである商店街の方にお話しを伺いました。
昔は「ラットゲーム」というハツカネズミを競争させるゲームや、アヒルの競争、ウナギすくいなど生き物を扱ったゲームもあり、その飼育も商店街の人達がしていたそうです。また、当時流行っていたインベーダーゲームや、手作りのジャンボルーレット、ジャンボパチンコなど、人気のあるゲームを売ったり貸したりして収益を出していたこともあるそうです。そのお金で海の家を借りてみんなで打ち上げをしたりと運営側も、楽しい思い出と共にこのイベントを作り上げてきたようです。
この夜店は毎年大変に人出が多く、地元の小学校PTAは教員や保護者による見回りを行いますが、毎年大きな問題もなく、子供たちを微笑ましく眺めるにとどまるのは、温かな商店街の方々が一緒に子供を見守ってくださるからでしょう。
今年最後の夜店が終わると、翌週はいよいよ「おのみち住吉花火まつり」です。花火は尾道水道で1万3000発打ち上げられ、路地や階段に座り込んでる人、ロープウェイで千光寺山の上から眺める人など、思い思いに花火を楽しむ観客の歓声に溢れます。

●土曜夜店
2018年6月9日~7月21日の土曜日 18時~21時
尾道本通り商店街界隈一帯

●おのみち住吉花火まつり
2018年7月28日(土) 19時半~21時
teduka

商店街の方々による手作りの出店が並びます。これはボーリング

商店街の方々による手作りの出店が並びます

大糸釣り

大糸つり

焼鳥

ゲストハウスみはらし亭から見る花火

ゲストハウスみはらし亭から見る花火