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アネモメトリ -風の手帖-

特集 地域や風土のすがたを見直す、芸術の最前線

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#17
2014.05

岡山・西粟倉村 ものづくりから始まる、森林づくり、村づくり

後編 村民と移住者たちの森林づくり、ものづくり

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移住組の一人、カトラリー作家・山田哲也さんの手仕事による木製スプーン

平成20(2008)年、西粟倉村が掲げた「百年の森林(もり)構想」は、「50年前の村民たちが子孫のために植えてくれた木を、あきらめずにあと50年育て続け、100年続く森林にして再び子孫に残すこと」を目指したプロジェクトだ。間伐材を使ったものづくりを通して、村と森林両方の再生を試みるこのプロジェクトの実現には、主導する村役場や地域商社「株式会社 西粟倉・森の学校」(以下、森の学校)以外にも、欠かすことのできない担い手がいる。山を代々守ってきた地元の村民と、村外から移住してきた若者たちだ。
地元で長年暮らしてきた村民にとっては、大きなチャレンジとなる村の再出発のあり方に戸惑う気持ちもあっただろう。また、若い移住者たちにとっても、かつての職場やすみかを離れ、この村で起業することは、決して容易な決断ではなかったに違いない。
50年先という短いようで長い未来を見すえた百年の森林構想。今号では、森林構想の実現が着々と進む中、個々の村民や移住者たちが、どのように暮らし、何を感じているのかを探ってみたい。
祖父から受け継いだ山を大事に守ってきた山主、村から世界を目指す家具職人、隣町に食堂カフェ兼ギャラリーショップを起業したカトラリー作家と料理人の夫婦、東日本大震災を機に家族で村に移住してきた草木染め作家の計4組にインタビューした。